雨ニモ… 風ニモ…

朝起きたら雨。
今日のロングライドは無しか…とも思ったんすが、走る予定の大阪府北部〜兵庫〜京都南部あたりは微妙ってか晴れ間が出そう。ちょっと希望を持ってパッキングを始め、車上の人となりました。
今日も中国道は渋滞している様子だったので、近畿道名神阪神と乗り継いで、それでも降りるところを間違えて(-_-; 予定より30分ほど遅れてポン助宅に到着。幸い雨は止んでいて路面もドライでした。

DST: 85km
RT: 3:38:12
AS: 23.3km/h
MS: 51.9km/h

知明湖〜猪名川

出発時には雨もぱらつき、やーな予感を盛り上げます(^^;
まずは強烈なダウンヒル、そして能勢電日生中央に向けて軽い登り。
とりあえず足をたくさん回せるようにウォームアップ走。ここでポン助がとばしすぎてちょっと調子を崩し、道の駅いながわでまずは小休止。

猪名川新三田

猪名川を出ると、新三田までは有馬富士記念公園あたりを最高点に延々と続くアップダウン道。何となく両膝には軽い違和感。さらにはリアディレイラーが悲鳴を上げ始めます。シフトダウンする度に「キュルキュル」と音を立てるのです。
さて3週間ぶりに一緒に走ったポン助はあきらかにケイデンスも高く維持できるようになってきていて、速度を維持する力が強くなっています。
そして再び雨、さらには強風が吹き荒れてもう既にヘロヘロ。途中疲労抜きのためゆるく軽く回すようなところも入れて、ちょっとした下りの向こうに新三田駅が見えたところで右折、ここいらで雨が強くなってきたので、ミニストップを見つけて休憩に入ります。

新三田藍本

ミニストップで雨宿り&補給していても雨はいっこうに止む気配がありません。青空も見えていたのですが、あまりにも強い風に雲が流れて、この先の道行きがどんどん不安になってきたのでした(-_-;
待っていて何となく風雨が弱くなったかな!?というところで再出発。風はどんどん強くなってきます。二人で先頭交代を細かくやっていくものの突風にすぐ足を使い果たし、心はどんどん弱っていきます。風は横殴りって言うか殴りつけるように突然やって来て、思わず「痛いっ!!」と叫ぶほどの強さで雨粒をたたきつけていきます。
ほんのわずか進んだJR宝塚線藍本駅に緊急避難、無人駅だったのでホームに入り込んで一息、駅ではカブスカウトが電車を待っていたり、ほのぼのとのんびりと雨宿り。

藍本雨宿り

藍本篠山口

藍本で集中的な雨をやり過ごして、それでも止まない強風の中をスタート、徐々に雨の止み間の中に入り先頭をひく人がへばったら交代という感じでお互いを引き合います。と言うかここいらはだいぶ引いてもらっていたような気が(^^; 最初ウインドブレーカーを着たままでいたら、数kmも行かないうちにバテてしまったので、GS手前に待避して慌てて背中にしまい込む。
強風はなかなか吹き止まず、そのうちに下り坂でフロントインナー/リアローを踏んでいるとか、普段では考えられないような状況。
古市駅を過ぎ、波賀野の交差点で交通整理のおっちゃんが教えてくれたとおりにY字路を左へ。
ここで再び雨地帯に突入、ってか雨雲に追いつかれたような感じで、篠山口駅を過ぎたあたりで「休もう」と言うことにしてちょっと引き返したところにあったファミマへ避難避難。

篠山口〜柏原

篠山口ではもう二人とも頭の中に変な汁がいっぱい出ている「午前3時〜4時な状況」で何を言っても面白くて、なぜかドラ○もん合戦。風はいっこうに止む気配もなく
w: 「ここで引き返したらむっちゃ楽やろなぁ…でも三田の向こうのアップダウンは…」
p: 「こっからもうチョット行ったところで方向が変わるんで追い風になる予定っすよ」
なんて会話をしていたのですが、ここで素直に引き返していれば…。
雨の止み間に入ったところでスタート。
風もまだまだ強い中、数km走るとトンネル(新鐘ヶ坂トンネル!?)に突入。途端に風が遮られ、ちょっとした下り坂になっていることもあり、トンネルの中なのに40km/hオーバーとか出ています、危ない。トンネルは長く、こんだけ快適なダウンヒルはスタートの一庫ダム以来。トンネルを出るとそこは紅葉も鮮やかな見晴らしの良い山間、人のいないのを良いことに歩道を下っていると、二人してあわやリム打ちパンクか!?と思うほど、段差で強かに衝撃を喰らってしまいました。やっぱ歩道走行は危ないや。
しばらく降ると人里に出る。ちょこっと疲れの出たwacを見てポン助が小休止を提案。
こちらがリアルゴールドで補給している間にケータイからalpslabを見てなにやら首をひねっている。
通りがかりの人に「ここどこっすか!?」と尋ねると「かいばらです」との答え、ところが彼が考えていたルートにそんな地名は出てこない…。しばらく二人地図(こちらはmioね)をいじくり回しているとかいばらとは「柏原」と書くらしいことを発見。するとポン助が絶望的な声をあげる、「古市のところで間違えたみたいっす〜」と。
どうやら古市過ぎのY字路でおっちゃんが指し示した左ではなく右に行かねばならなかった模様。が、鐘ヶ坂を再び引き返すのはやだなぁと言うことで意見の一致を見たので、右手の山を回り込めるルートを行こうと言うことになり、出発。

柏原〜黒井

ところがここから再び雨。
ポン助は背中に痛みが出て遅れがちになり、こちらはなぜか足の調子が良くなってきたようで、なぜか妙に回る…。しかし予定のポイントに来ても右手の山は切れない…ということはやっぱあの山を越えなきゃなんないのかな…と不安になってきたところで一度停車、miomapで残り距離を計算してみると81km!!おそらくいくつかの峠込み!!しかも時間は夕方16時頃、このまま帰っても22時に帰れるかどうか…。おまけにずっと近くを走っていたJR福知山線とはこの先で離れなければならない…。
「ぽきっ」
お互いの心が折れる音が聞こえました。
p: 「JRで…」
w: 「帰ろっか…」
そうと決まれば話は早く、近くのLAWSONでビニール袋とガムテを買い込み、黒井駅に引き返す。

心が折れて

はじめてのりんこう

駅に着いたところでまた雨は止んでいました。
駅員さんに尋ねるとさっきの電車が行ったところなので、次は17時半前まで一時間ほど電車がない。
いけないことはわかっているんすが、即席の「ゴミ袋輪行バック」持ち込みのために「スンマセン、自転車を袋に入れて持ち込みたいんですけれど…」と言ったところ快諾をいただけました。
まずは体を拭いたり着替えたり、ウインドブレーカーを着込んだり。気がつけば今シーズン初めて指先がかじかんでおりました。さてここからが面倒くさい作業です。10枚の黒ビニールゴミ袋で自転車2台をパッキングしなければなりません。まずは前後輪を外して、フレームを3枚のビニール袋で包みます。しかし45リットルの袋ではどうしてもサドルとハンドルは出てしまいますがまぁこれはしょうがない。
さらに前後輪をまとめて2枚のビニールで包みます。これで何とか完了。強風下での作業だったので、2人で協力して一台ずつ、ポン助は自分のチャリをばらすのも初めてだったり、wacにしても輪行が初めてだったり(^^; 緊急ゴミ袋輪行をどこぞの記事で読んでいなかったら途方に暮れていたところでした。とにかく二人してのあやしい動きに、駅待合いの方々はうさんくさげな、物珍しげな様子で眺めておられましたよ。

誰がなんと言おうと輪行バッグ
時間も迫ってきたのでホームに持ち込んで一息。先ほどの駅員(駅長!?)さんがやってきて「本来は専用の袋にいれなアカンねんけどね、まぁ何にも言われんとは思うけれど、あくまでも本来は…」と釘を刺されてしまいましたので平謝り。
やって来た電車に自転車を詰め込んでホッとしたポン助はしばしお休み。
wacは一応立ったまま、車掌さんの検札時にも特に何とも言われなかったのでそのまま1時間40分強電車に揺られて川西池田に到着。改札でも特に何も言われずに出ることができました。

川西池田にて

川西池田ヒルクライム

さてここからは自走で、普段のポン助の帰宅時のコースをなぞってポン助宅まで戻ることになりました。自転車を組み上げて、今度はウォームアップも無しで走り始めます。
と言っても既に疲労困憊のポン助、背中や横腹の筋肉痛がひどくスピードを上げられない様子で、道を教えてもらい、坂の上で待つとかそんな感じで、しかし特に示し合わせていないのに最後にはなぜかスプリントで帰宅とか、散々でしたが良い経験をしたなぁと思った、雨ニモ風ニモ負ケマクッタ長距離ライドでした。