たび

短い旅に出た。
まあ毎年恒例なんですが、「休みにどこかに行きたい→ちょっと遠い海→日本海でも見に行こう」っていう短絡思考です。
一昨年は行き帰りとも高速で、昨年は帰りのみ高速でという弾丸ツアーだったのですが、車で行くと自転車と一緒で「降りるのが面倒くさい」ので「眠くなる」という欠点が。だいたい、時程とかコーストか考えずに出るので…。
持ち物はα7RとRX100M3とBookLive! Lideo。

出発

なので今年はちゃんと考えたかというとそんなことでもなく「ゴールは久美浜」「電車で」と言うことのみでスタート。朝はコンビニで済ませて、ゴロゴロとタブレットやPCでほんの少し調べ物をして出発。地元駅を出たのが11時すぎでした。

大阪駅から福知山線

とりあえず大阪駅に出て、どのホームから出たら良いのかわからず、いったん山陽線のホームに降りてしまいますが、同じ時間に宝塚止まりの電車が出ていたので、慌てて向かいの宝塚線(福知山線)のホームへ。で、この電車の中で「石生〜福知山間、大雨災害による復旧工事のため運休」という衝撃的な事実が発覚(調べてなかった)。宝塚に着いたのがだいたい正午頃でした。
ここでちょっと待って次に乗ったのは篠山口行き。
この電車で楽しみだったのは、以前ポン助と行った迷走ツーリングで雨宿りした藍本駅。「新三田のちょっと向こうやったかな」くらいに覚えていたのですが意外にも距離がありびっくり(それでも線路上でも11.3km、自転車なら30分くらいっすかねぇ)。
篠山口では30分ほど待ち時間があったのと、PiTaPaが使えるのがここまでとのことでいったん改札を出て小休止。駅の観光コーナーみたいなところで「黒豆もなか」を買って(コーナーのおばちゃんが「これ元からおいしかったけど、最近リニューアルされてもっとおいしくなったんよ〜」と教えてくれはりました)、福知山までの切符も買って再入場。
コーラzeroを買ったところで、列車が入ってきたので乗り込んで小腹を満たす。時間があったのでLideoを開いて暇をつぶす。そういえばここまで音楽も聴かず本も読まずだったのでした。景色を見なければもったいないしなあ。
景色といえばというか、丹波地方では黒豆らしき枝豆と栗の木がいっぱい植わっているのが車窓から楽しめました。もうすぐ丹波栗と黒豆の季節だなあ。
さて石生行きの列車も走り出します。
柏原(かいばら)駅付近では「ここでルート再検索した!」とか思い出したり。そういえば当時は国内でまともに使えるスマートフォンWindows Mobile機しかなくガラケーやMiO(スマホではなくWindows Mobile機のPDA)での地図検索は、重くて画面も狭くて大変だったなあ。
14時頃には石生に到着。ここからは代替輸送のバスが待っているとのことで、車内では「14:10発」とかアナウンスしていたので急いで駅を出ると、「福知山直行の人はこっちに並んでください」と声がかかります。各駅による分もあるようですが、どちらも10分という雰囲気ではなさそう(30分発でした)で、バスに乗り込んでゆったりまったり。走り出してすぐに黒井駅近辺を通過。「あそこのローソンで(偽)輪行バッグ用にゴミ袋とガムテを」とか思い出しているところで、バスは高速に入っていったので、居眠り。そういや、ここまで寝てなかったな。
福知山で高速を降りると町はなんだか忙しそうで、道も渋滞中。よく見ると、道はうっすらと泥が引いた跡があり、道ばたにはうずたかく浸水したとおぼしき家具やら何やらが積み上げてありました。
バスが駅へと吸い込まれたのは15時すぎ。

KTR

今日の目的の一つに「北近畿タンゴ鉄道(KTR)に乗ってみたい」ってのがあったんですが、別に鉄な人とかそういうわけでもないのですが、以前職場の旅行で車から見た車両が「絵になるなあ」と印象に残っていたのです。あいにく次の電車は16時前。
うろうろしたりして時間をつぶしてやってきた電車に乗り込んだのですが、これが暑い。地元の高校生たちの下校時間とも重なり一両編成の列車は満員、あちこちでうちわがはためいていました。
福知山近辺は「ここまで水が来た」というような泥の喫水線が堤防の雑草についていたり、駐車場が乾いた泥で覆われていたり、どこも一面水害の爪痕が見て取れました。
そんな地域絵お抜けると山また山、トンネルまたトンネルといった様相。宮津に着くとちょっとほっとしました。宮津からは宮津線景勝地天橋立」が次の駅で見応えもありました。が、そのあとは海から離れて草木のトンネルの中を突っ切るという幻想的な風景を堪能できました。最も車内は下校ラッシュでジャージや制服の高校生たちでいっぱいでしたが。

久美浜

そんなこんなで目的地久美浜に着いたのは18時前。18:31の電車に乗らなければ帰れそうもなかったので観光時間はほぼ40分。車内で調べた(事前には調べていない)和菓子のお店もとうに閉まっているので、とにかく海まで歩く。
あまり人気のない町を抜け、写真を撮りつつたっぷりと潮の満ちた湾まで行くと、右手には甲山、左手の山にはまさに今陽が落ちんとしていて、なかなかに絶景でした。
そんなこんなであっという間に電車の時間。次は豊岡を目指します。
豊岡に着いたのは、落ちた陽がまさに暮れなんとする時間でした。とりあえずここまでの行程で食べた固形物は黒豆もなかアイスだけだったので、手っ取り早くお腹を膨らませようと駅前の複合施設に入っていたポムの樹で和風あんかけのオムライスを食べて、播但線のホームへ。

播但線神戸線で大阪へ

帰りはバスは避けたかったので、福知山経由は避け、山陰本線和田山へ、そこから播但線に乗り寺前で乗り継いで姫路へ出て、大阪へ戻るというルートを選びました。さすがに外は真っ暗だったので、読書がはかどります。一度はヘッドフォンをつけて音楽を聴いてはみたものの、車内放送を聞き漏らすのがいやだったのですぐ外してしまいました。
新大阪まで切符を買っていたのですが、大阪駅に着いた時間が23時台前半だったので、ここで降りて、地元駅までその日のうちに戻ることができたのでした。