うたのありか2013ツアー(リクオ&中川敬+ゲスト:直枝政広)@京都磔磔

歌の神様が降りて来たような。
昨日と同じ磔磔だけど、今日はお客さん、少ないやろうなあ…とか思いつつ磔磔前に行ってみると、案の定でした。
昨日は土曜日、ゲストはくるり岸田繁!!っていうインパクトとはやはり絶大だったなあと。

ともあれ100番台だったにもかかわらず、2列目のほぼ真ん中に座ることができたのは僥倖。時間つぶしをしつつ開演を待っていたのでした。

今日は押しもほぼ無く開演。中川敬&リクオが登場して4曲、中川ソロと渡っていく感じも昨日と一緒。
そして呼び込まれる直枝政広。昨日もソロライヴをやっていたのでカーネーションのファンはどれくらい来てたんだろうか!?まずは2人並んでVan Morrisonの「Crazy Love」を中川ヴァージョンで。
剛直な中川のストロークと、若干タメ気味にカッティングしつつオブリガードを入れる直枝のリズム感というかタイム感にずれがあったりするけれど、この二人の声の相性が意外に良い。
そして直枝ソロ。いつも通りしなやかな「やるせなく果てしなく」、そしてVan Morrisonを彷彿とさせる「遠くへ」。
実は前回というか里海さくらの時の直枝さんのソロでの孤高っぷりと、セッションでの真じめっぷりがちょっと気になっていたのだ。けれど今日は良い。少人数の方が直枝さんには会っているなと思った。
リクオさんが呼び込まれ、カーネーションの「口笛吹いて」を演る。これが素晴らしい神がかりっぷりで、一気に毛穴が開いたのか閉まったのか総毛立ったのか。ぞわぞわが止まらない。ギターとピアノだけのブギースタイルというかなんというか、今日のベストトラックだったんでは無かろうか!?
この後のリクオさんソロは、これに引っ張られたのか、連日のライヴ&打ち上げでつぶれ気味の喉を休ませることもできず。+中川になってもぐいぐい来る。

最後にもう一度直枝さんが呼び込まれ「グレイト・ノスタルジア」やら「New Morning」やら。とにかくギターの二人がニヤニヤニコニコしっぱなしで、直枝さんは中川さんのワイルドな歌唱に引っ張られてシャウトし、中川さんは直枝さんのギターに引っ張られてギュンギュンソロを弾き、リクオさんはセッションの背骨になり主役になりつつ場を盛り上げる。
たまらん。
月曜のポールも土曜の岸田もかすむくらいのすばらしさ。
大学時代から何度も何度も僕を支え続けてくれたカーネーション。同じく大学時代に好きになったニューエスト、そして、仕事でも何度か取り上げたソウルフラワー。そして近年一番夢中でライブを観に行っているであろうリクオ。その3者が大好きな曲やらなんやらをセッションしているのだ。楽しくないはずがない。誰が「New Morning」でハモる中川敬を想像しただろう!? 「満月の夕」で「♪いーやーさっさ」って合いの手を入れる直枝さんとか。

リクオさんは不思議だというか、こういう場では本当にホストが似合う。アンコールの「光」はcrazyfingersが初出なのかな!?ピアノマン達がthe Band風にヴォーカルを回す名曲。HOBO CONNECTIONとかでもやってきてたけど、今夜の3人ヴァージョンはまた格別でした。楽しい。
そして昨日のソロでもやったという島倉千代子さんの「愛のさざなみ」。
カーネーションの『天国と地獄』ヴァージョンが好きすぎだったのですが、アコースティック・ヴァージョンは直枝さんがほぼファルセットで丁寧に歌う素敵な演奏。

いや、終演後kakinokiさんに話しかけられたんですけれど、興奮というか虚脱というかなんというか嬉しすぎてまともに話すことができませんでした。
そして多くの音楽ファンがこの場を知らず、共有できなかったことがもったいない。
そんな風に思った『うたのありか2013ツアー@京都磔磔第二夜』だったのでした。
2014以降も続けて、直枝さん、ぜひ毎年参加して下さい。カーネーションも含めて、こんなにずっと笑って演奏してる直枝さんを初めて観たような気がしたのでした。や、中川さんもずっと笑っていたけれど。