井上夢人『オルファクトグラム』読了

昨日出勤時にBookLive! Readerで電車の中でDLしたのは、井上夢人の『オルファクトグラム(上)』。
おもしろい。名作群『クラインの壺』『ダレカガナカニイル』『パワー・オフ』なんかで感じられた高揚感やら寂寞感やらがない交ぜになった切ない感じが通奏低音のように流れている。
たまにしかない電車通勤で細切れに読むものじゃあないなとか思ったので、今日もずっと読み進めて、気がついたら下巻もDLして読み切ってしまった。
十数年前に刊行された本なのでそれなりに古びてしまった部分も見られましたが、何よりも圧倒的な物語の骨格のがっしり感とアイデアと情報量にクラクラしてしまいました。これまで本屋で手にとって買わなかったのをちょっと後悔。
実は井上夢人著作はハードカバーで持っているものが多いので、気軽に再読とかできないんすよねー。