【HMV GET BACK SESSION】カーネーション「天国と地獄」@梅田Shangri-La

駅が近いから油断して、梅田行きの電車に乗ったのが16:50頃。
梅田に入った頃には、すでに会場の17時を大きく回っていた。けどアレだ、今回は整理番号も若くないし、何より阪急電車なので駅が新梅田からさほど遠くないと言うココロの余裕もあり、それほど焦らずに入場。
物販に梯子氏がおられたので物販で今回の再発盤とEPを購入。中に入ってギネスを買って、手荷物をコインロッカーに預けてフロアに降りる。DJキングジョーが何やらいろんな曲を回していて、待っている間もなかなかに楽しい。「HEY HEY MY MY」とかここまでの大音量できくとたまらんですよ。

ほぼ時間通りにライヴはスタート。

「過去のアルバムをその曲順通りに再現する」GET BACK SESSION。
カーネーションの4thアルバム『天国と地獄』といえば、そりゃもう言わずとしれた名盤。個人的に「初めて聴いたカーネーションのアルバム」にして「一番聴いたアルバム」三指に入ると思う。
大学を留年していた頃、車の後部座席に投げ込んであったカーステ代わりのラジカセには常にこのアルバムか鈴木祥子の『Long Long Way Home』が入っていた。初めはこのアルバム、すごく取っつきにくかったのを覚えている。けれど聴き返し聴き返ししているうちになんだかおもしろくなってきたのだ。「愛のさざなみ」とか愛おしくて大笑いしながら聴いていた。「The End of Summer」とか、夏の終わりに何度口ずさんだろうか。

「オートバイ」から始まる再現度の高い20年ぶりの『天国と地獄』。当時観ることのできなかったライヴが始まった。びっくりするくらい歌えるしびっくりするくらい踊れる。この14曲にはいわゆる「捨て曲」が全くない。ハイテンションだったりゆるかったりしながらも、慣れないと聴き疲れするのではないかと思うほどに濃密だ。
夢のような前半。「ハリケーン」と「学校で何おそわってんの」以外ほとんど最近のライヴでは聴くことができないけれどいずれ劣らぬ名曲揃い。久しぶりに観た鳥羽修はフィンガーピッカーになっており、ストロークは柔らかいし意外に図太い音も出してくれる。
「ほとんどやったことがない」と断りを入れての「毒よ眼ざめなさい」から始まるアルバム後半はもう夢のような世界。Neil Youngの『Arc』もかくやと言うような「愛のうわばみ」から「愛のさざなみ」になだれ込むともう場内のテンションは異常なくらい上がる。チューニングが多少おかしくなっても気にならないくらいの大音量に喉がかき切れんばかりの直枝さんの絶叫。たまらん。
「The End of Summer」からの3曲では寂しさすら感じるくらいアルバムの世界に没入してしまった。当時聴いたカセットなら、早送りしてオートリバースがかかるのだけれど、今日のこのライヴはこの場での一期一会なのだ(や、東京公演はあるけれど)。

アルバム全曲が終わると再びDJキングジョーの音が回り出す。
そこから先は…。

Rust Never Sleeps

Rust Never Sleeps

Arc

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